Masato

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングルのMasatoのレビュー・感想・評価

4.2

IMAX試写会にて

IMAXカメラで撮影していないのでアスペクト比の拡張はありませんが、ジュマンジのあの太鼓の振動が全身に伝わってきますので、是非IMAXで鑑賞を。

前作から20年ぶりの新作。リメイクと謳っていますが、続編と言っても差し支えないでしょう。前作のラストから始まりますので、予習で見ておいた方がより楽しめます。

ジュマンジの要素を現代風にアレンジし、「ブレックファストクラブ」を加えたジュブナイルなアクションコメディです。

個人的には前作よりも格段に面白くなっていると感じました。前作はある種ホラー映画のような感じで、マスを進めるたびに訪れる災難をくぐり抜けるという、主人公一味は起きる出来事に対してほとんどが受け身であり、そこが一辺倒な展開で残念であったのだが、今回はゲームの中に入り、自分が主人公となって時には逃げたり、時には面と向かって戦ったり、そういったアドベンチャー要素がふんだんに盛り込まれていて、こっちの方が「ジュマンジ」という要素と合致しているなと感じました。ゲームの世界が現実世界にやってくるよりも、ゲームの世界に入っていく方が断然面白いと思います。
前作が好きな人でも、ロビンウィリアムズが26年間どんな世界で暮らしていたのかがわかるというファンムービーとして成り立ちます。

前作は親子の絆がテーマではあったが、今作は若者の「友情」と「恋愛」がテーマです。「ブレックファストクラブ」を見たときにほとんど近い感触を得ました。学校の居残りで偶然にも集まったグループもスクールカーストの階級も違う4人が、ゲームの世界で信頼しあうことで成長していく。見た目はムキムキとか格闘美女とかなのに、いざ見てみると若々しい喧嘩とか、ウブな恋模様にキュンキュンしています。あとは、「Don’t you forget about me」流したら完璧!

それ以外にも、ゲームの中にいる自分に成り代わったキャラクターが、現実世界の自分に足りないものを象徴しているということにも注目。その足りないものに気づいて、一人前に成長していくのが、いかにもジュブナイル!

そして、主人公がナード(オタク)であるということに一番の共感を覚える。細かい話だが、主人公の家にアンチャ4とかトリコとかRIGSのポスターが貼ってあったのが興奮した。(ソニー関係)

映画全体がほとんどアクションとコメディで全く飽きさせない。アクションは毎回ド派手でいろんなアクションを見せてくれるので食傷気味にならないし、「ゲーム」という設定を使ったアクション構成が斬新で面白い。アクションの合間には必ずコメディシーンが挟まっており、とにかく笑わせにくる。ロック様がナヨナヨしてるのがビジュアル的に面白かったり、カレンギランは長身美女なのに動きがぎこちなかったり、ケヴィンハートはいつもの気は強く体は弱いお喋り黒人の役で、ジャックブラックはオカマ口調で可笑しかったりと、キャラクター自体が面白いので、どうにでも面白くできる。前述したシリアスな若者のドラマもうまく取り込んでいるので、全体的にバランスよくできた娯楽作品かなと思います。

製作費90億円に対して、全世界興行収入は900億円を突破。これからのジュマンジシリーズ(続編製作決定)はドル箱映画になるでしょう。それも頷けるほどの娯楽大作でした!


余談
黄色のレインコートはItのオマージュ?

主観的評価 42点
客観的評価 40点
82点
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