Welcome to jungle!
倉庫の隅にカセットが刺さったまま捨ててあった古いゲーム機。暇つぶしに遊んでみようかと起動した高校生たち4人は、ゲームの中へと吸い込まれてしまう。
気がつけばそこはジャングル。コンピュータゲームの中そのまんまの世界。高校生たちの姿はゲームのキャラになってしまっていて、。脱出するためにはゲームをクリアするしかないというところからスタート。
「だめだこの人NPCだから同じ事しかしゃべらないよ」
「この回想は動画だから観てるだけでいい」
「各キャラの特殊能力を使って先に進むしかない。君の特技はダンスだ!」
などなど、コンピュータゲームあるあるにニヤニヤする。ゲームキャラとなった高校生たちがコンピュータゲームのお約束ごとを利用して進んで行く様は、ゲームファンならいっそう楽しめること間違いなし。
映画とは何かと言うと、夢、妄想を映像化するもの。今回の妄想は
「ゲームの中に入ってみたい」
というテーマです。逆にコンピュータゲームというメディアが常に持っている普遍的な夢、妄想とは
「映画の中の入ってみたい」
なんです。映画の中のキャラクターとして、自分でキャラクターを動かして主人公を演じ、自由に物語を動かしたいという夢がコンピュータゲームにはあるんですね。
それが今回、逆に映画からコンピュータゲームというアプローチになっているのが面白い、そういったアプローチはすでにいろんな映画でされているんでしょうけど、この映画が世界中が大ヒットしてるということは、多くの観客がそれを受け入れているということでしょう。そこがなんだかコンピュータゲームのファンとしては感慨深い。
そしてゲームというライバルであるメディアでさえ飲み込んで糧としていく映画という存在の懐の大きさを感じました。
映画でもゲームでも言えることは、いつかはエンディングにたどりつくということ。楽しい妄想もいつかは消えて現実の世界を生きる。そんな高校生たちの切なさも描かれていてグッド。
面白い!とは思うけど、でもやっぱりこの映画の異様な大ヒットの要素がどこにあったかはわからないです、うーん謎。