鋼鉄隊長

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングルの鋼鉄隊長のレビュー・感想・評価

4.5
TOHOシネマズ梅田にて鑑賞。

【あらすじ】
ゲームオタクのフレンズ、スペンサーら四人は居残り部屋で古いゲームを発見。早速遊んでみることに。すると突如ゲームの中の世界「じゅまんじちほー」に飛ばされてしまった…。

 観た直後の感想は「すっごーい! たーのしー!」
 間違いなくこの映画は「けものフレンズ」だ。平日朝一番の回と言うこともあり客足は少なかったが、あちこちから聞こえる笑い声。ここまで人々を楽しませて爽やかな気分にさせる映画は久々である。こんな素晴らしい映画が観られて今日は特別気分が良い!
 何度も言うが、この映画は「けものフレンズ」である。最初の方にカバさんが出てきたからとか、そういうアホな理由で言っているのでは無い。この作品は「フレンズ」の力を合わせてゴールを目指す物語だからだ。皆それぞれ得意なものがある。力が強かったり、地図が読めたり、動物に詳しかったり。それはスキルなど言うかしこまったものでは無い。それぞれの個性と考えた方が近い。そして皆が各自の個性を合わせないとゲームは攻略出来ない。一人も欠けることがあってはならない。つまりは「けものはいるが、のけものはいない」ということだ。
 そしてこの映画には、楽しいだけでなく恐ろしさもある。そこもまた「けものフレンズ」に似ている。何十年もゲーム内に閉じ込められた青年。失敗すれば即死するイベント。確実に殺すつもりで用意されている罠。考えれば考えるほど怖い要素が詰まっている。思えば前作『ジュマンジ』(1995)はオカルトめいていて不気味な雰囲気があった。この不気味さは、「もしかしたら人間は絶滅しているかもしれない」との不安が頭の片隅に張り付いていた放送当時の「けものフレンズ」に通じているように思う。前作を知っていると余計に今回の映画が「けものフレンズ」に見えてくる。
 ここまで似てくると、もはやこの映画は「けものフレンズ」の精神的続編と呼んでも問題は無いかもしれない。第2期制作決定以降、監督降板やネットでのKADOKAWA批判に辟易してフレンズ熱が冷めていたが、思わぬところで再熱した。今日は(新作が明日公開なので)『パシフィックリム』でも見直そうと思っていたが、とりあえずその前に「けものフレンズ」のDVDを観ようと思う。
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