さいらー

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングルのさいらーのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

子供の頃幾度となく繰り返し見た「ジュマンジ」のリブート作品であり、待望の続編である。

ジュマンジの魅力を正しく継承しつつも、空想が現実に侵食した前作から一転し、空想の中に入るという思い切った設定を採用した。その上ボードゲームが原作でありながらテレビゲームにその姿を変えるというのも驚きだった。しかしそれは現代では最も馴染み深いゲームの形であり、その実空想の中に入るというのはゲームの次なるステージであるVRそのものである。
今作られる「ジュマンジ」としては、これ以上ないほど的確な設定だった。

そして物語の根幹は少年少女がゲームの世界で別のキャラクターになりきる事で、各々が抱えた問題と向き合い、新たな価値観や本当の自分を知る事で互いを受け入れていくという不変のものだった。
所謂スクールカースト下位のナードと上位の人気者が一夏の冒険を共にする事で強い絆で結ばれるというのも超王道。

そして本作のラストで涙を誘う重要なタイムパラドックス要素。これはやはりジュマンジには無くてはならない要素だという事を本作で再認識した。
一作目ほど物語の重要な部分を担ってはいないものの、これがあるとないとでは物語の締まりが大違いだ。


このように本作は、なるべくしてなった名作だろう。王道の面白さを理解し、それを最大限引き出した。
名作の続編として、エンターテインメント作品として、これ以上ない完璧な作品の一つ。続く続編にも大いに期待したい。