カツマ

ザ・ギフトのカツマのレビュー・感想・評価

ザ・ギフト(2015年製作の映画)
3.5
視界の隅、その闇の溜まり場に怪しい人影が見えてくる。望まないプレゼントを持ったその男は、得体の知れない恐怖となってまとわりついてくる。この映画に潜む本当の恐怖とは何なのか。背中を這いずり廻る悪寒のように、その恐怖の正体が分からないからこそ、奈落の底に突き落とされたことさえ気付けない。
監督は俳優としても名高いジョエル・エドガートン。今作にも重要な役柄で出演していますが、短髪が見慣れているせいかロン毛だと誰だか分かりませんでした(笑)

セキュリティ会社に勤めるサイモンは、仕事で財を成し、美しい妻との新たな暮らしのため豪邸を購入。その豪邸はサイモンの故郷から近いこともあり、ある日彼は高校時代の同窓生ゴードンから声をかけられる。ゴードンはかつての面影を残しておらず、妙に親密。高校時代、サイモンとゴードンはさほど仲が良いわけではなかった。
それから数日して、サイモンのもとにワインのギフトが届けられる。その後、妻のロビンが1人の時間帯にゴードンはフラリと現れた。あまりにも親密過ぎる同窓生、彼の真の狙いは果たして何なのか・・?

この映画はそのタイトル通り、主人公夫婦のもとに次々と一方的にプレゼントが贈りこまれる異形のサスペンス。段階を踏んでゴードンのプレゼントはエスカレートしていき、徐々に有難くないものになっていく。

何故ゴードンはプレゼントを贈り続けるのか?その解を解いた時、真の悪人が化けの皮をバリバリと剥がされながら、その醜い素顔を曝け出す。通常ならモヤモヤするところですが、個人的には非常にスッキリしたラストシーンでした。
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