ティム・バートンが作った痛快なSFコメディ。宇宙人の地球侵略という素材を正面からパロディにして笑い飛ばした内容になっている。
火星から地球に攻めてくるグルグル回る典型的な大量の空飛ぶ円盤に対抗するかのように、地球側も面目をかけて？良い役者が大挙して出演している。
そして皆一様にバートンの遊び心に対して腰を入れて演じている。適当に悪ノリしているのではなく、こうした作品に磨きをかけるべく全力を尽くしている感じがする。
いつも異形を登場させては悲劇的な色合いの強くなるバートン作品ですが、本作は火星人という超異形を登場させて来て珍しく気楽に笑える作品になっている。
キッチュで頭の悪そうな極悪火星人のフォルムとか先程のチープな円盤やら、彼らがイケテないカントリーミュージックに弱点があったりする辺りを観るだけでも、バートンのお遊びメーターの針が勢いよくビョンビョンと大きく左右に揺れているのが判る作品です。
