カッシー

マグニフィセント・セブンのカッシーのレビュー・感想・評価

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)
3.8
オリジナルの"荒野の七人"を含めて、この手のチームもの映画の場合、メンバー集めの部分がいかに面白く描けるかってとても大きいと思うんですよ。
その点で言えば今作は満足できたとは言えませんでした。本来前半で処理すべき各キャラクターの掘り下げがクライマックスにまで食い込んでしまっているので作り手側が盛り上げたいところで盛り上がりきらず、"うーん、もったいない"と思う点がちらほらありました。それぞれのキャラクターに観客が納得いくような動機がちゃんと明示されてないのは少し残念。

というのもこの映画のクライマックス、めちゃくちゃアガるんです。マジでかっこいいです。とにかくどのキャラクターも絵になる。ここで前半の煮えきらなさも吹っ飛ぶのでクライマックスとしては申し分なし。個人的には残忍な悪党ながらも賞金首を取り消されることを条件にメンバーとなったメキシコ人のバスケスの、"しゃーねーなぁ、いっちょやったるか"感が最高でしたね。
ラスボスを殺すときは、本当にビビらせてじわじわ殺すというのも、オープニングの展開を見せているからこそ納得の殺し方。
また、エンドロールに入るタイミングで一度は聞いたことがあるあの"荒野の七人のテーマ"が流れることによる、収まるところに収まった感も気持ちのいい終わり方で良しですね。

そして!なんと言っても今作のヒロイン、未亡人のエマを演じたヘイリー・ベネットの美しさですよ!
汗に、泥にまみれながらも自ら銃を手に悪漢に立ち向かう勇ましさ。とても戦闘向きとは言えない胸元のザックリ開いた超セクシーなドレスを着て戦う姿はたまりませんね!最高でしょ!

前半の物足りなさをクライマックスへの助走と考えるならば、ヘイリー・ベネットの最高の美しさと、クライマックスの盛り上がりと、弱きのために悪に立ち向かう最高にかっこいい男たちが見れる、そんな娯楽作に仕上がっている本作。お勧めできる一作だと思います。
カッシー

カッシー