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ベイビー・ドライバーのmovieJackのレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
4.2
絶妙なハンドル操作で
音楽に合わせてダンスをするように疾走する車
ドライバーはまだあどけなさが残る青年Baby(アンセル・エルゴート)

事件直後の犯罪者達を乗せ逃走する
逃がし屋のドライバーと言えば
「ライアン・ゴズリング」の「ドライブ」が連想されたが
音楽に完璧に合わせる爽快感は本当に気持ちが良く
走行する車が発する音
ブレーキ
レバー操作
タイヤ音
衝突音
全てが流れる音楽とシンクロする

またBabyがコーヒーを買いに行く
長回しシーンも
歌詞やコーラスにシンクロする彼や周囲の人達の動きと
背景の小物や壁の落書きまで
全てが計算されていると思われ
ガーディアンズ・ギャラクシーもそうだったが
楽曲に詳しければもっと楽しめたのだろうと思うと残念で仕方がなかった…

またパンフに有るかもだけど
「めざましテレビ」で
コーヒー店まで歩く彼の動きは
長澤まさみが銭湯で激しくダンスしているCMを振付した
世界的に有名な振付師
「ライアン・ハフィントン」を起用しているとの事を知り
監督の強いこだわりが再認識された

全編に渡る音楽愛や
イヤホンを二人で使い
その二人の距離感や関係性を表す演出は「はじまりのうた」等々の「ジョン・カーニー」監督

コインランドリーでの
背景で回るカラフルな洗濯物による
ファンタジー的な演出や
音楽に合わせる演技や
カメラワークは
「セッション」・「ラ・ラ・ランド」の「デイミアン・チャゼル」監督

双方の監督が得意とする演出方の良い部分を組み合わせたような手法は
観ていてワクワク感が半端なく
自然と微笑んでしまう
(悪く言えばパクリとも言えなくもないのだが…オマージュとの境界線が難しい…)

今作「エドガー・ライト」監督の最近の過去作で
私の好きな特徴として
後半に物語が急展開し
予想を越える世界に放り投げられる感覚が好きなのですが

逃走劇開始の「ケビィン・スペイシー」が銃を持ち
死んだ筈の警官?達との銃撃戦から
いよいよ来たね~
一体今作はこれからど~なるの~💦と
心拍数が上がったが
想定内のカーチェイスで若干の肩透かし感はあったものの…
それ以上の総合的な完成度
素晴らしい爽快さとドライブ感を堪能した
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