tagomago

ベイビー・ドライバーのtagomagoのレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
3.5
全てが音楽に支配されたような映画。特に冒頭のbellbottomsで決定づける。音楽が指揮者。この映画正気じゃない。
エンジン音とブレーキ音だけで興奮するジェイミー・フォックスの気持ちも分からなくもないんだが。

アクションは凡庸に感じてしまった。冒頭の逃走劇は満点だがその後が続かなかった。会話劇の方が気が利いてる。
ラストは冒頭のカーチェイスを超える決着に期待していたがあっさりと終わる。いや、今まで逃避し続けた人生から別れを告げ正面からぶつかるのはドラマとして正しいんですが好みの問題ですかね、あのまま2人で逃げて幸か不幸か分からない人生を歩むのもまたオツだね思ったんですが…救いがないですかね。
事前に見てしまった「ドライヴ」の悪影響でドライバーは孤独じゃなくちゃいけないという変な固定観念を植え付けられ、本作の結末はあまーい!と思った次第。
エドガー・ライト監督は真面目だなって思いました。

タイトルが出てからのワンカット長回しやパルクールでの逃走劇はアンセルくんの身のこなしを堪能できます。

ベイビーのお母さんとしてsky ferreiraが出てくるのがグッときた。早く新譜出して〜。あととんだサイコ野郎のジェイミー・フォックスに痺れたし、いいところはきっきり持っていくケヴィン・スペイシーなど役者はどれもハマってた。
勝負をかけた映画で勝ってみせたエドガー・ライトに拍手。
tagomago

tagomago