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ベイビー・ドライバーのKYのレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
3.9
エドガー・ライト監督作。

幼い時の事故の後遺症によって耳鳴りに悩まされるも、音楽を聴くことで驚異のドライビングテクニックを発揮するベイビー。その腕を買われて逃がし屋として活躍するが、デボラという女性と恋に落ちる。それを機に裏社会の仕事から手を引こうと考えるが…。

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主人公がULTRA JAPAN 2015にも出てたEDM DJのAnsoloなので、エドガー・ライト監督のナードな空気が削がれた映画になるんじゃないかと不安だったが大丈夫だった。

確かに主人公が可愛いイケメンで天才ドライバーで過去に傷をかかえてて年上の美女と逃避行をするんだけど、それら全てが【監督の願望丸出し】になってる。こんな都合の良い女いねー。でもそれが監督らしく微笑ましい。

映像と音楽が合ってるカーアクションは破格に面白いし、男の願望丸出しの恋愛も最高で瞬間最大風速がかなり強い。その分『もっとカーアクション見せてくれ!』『もっと恋愛パート見せてくれ!』とそれ以外のパートで思わされたりはするけど。

あと平穏に生きたかった主人公が途中からやぶれかぶれになっていくけど、その行動が頭悪すぎやしないかと思う場面が多々あるので後半冷める観客も多いのではという気がした(平均点かなり高いので自分の思い過ごしかもしれないが)。

個人的には使ってる曲がそんな良くなかった。もちろんヒップホップの様なサンプリング音源じゃないロックンロールだからこそ映像とシンクロさせる事への個性を生み出せてるんだけど、2017年にロックンロールというのがピンとこなかったし曲も琴線に触れるものがなかった。

関係ないけどキャストにフリー(red hot chili peppers)とかビッグボーイ(outkast)がちょっとでてたりベイビーのお母さん役がSky Ferreiraだったりミュージシャンのカメオ出演が多い映画だった。流石、フジロック2017にも遊びに来てたエドガー・ライトらしいキャスティング。
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