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ベイビー・ドライバーのsingerのレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
4.4
あらかじめ、それを知ってて観たので、
きっと最高の映画なんだろうなぁとは思ってたけど、
開始から5分18秒で、それは確信に近いものになり、
観終わったらやっぱり最高の映画だったなと。
もう、それだけで十分でした。

ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンの、
1994年のアルバム、「オレンジ」は、
初めて聴いた瞬間に、衝撃が走るという言葉以上に、
当時の自分にとってはカッコ良過ぎて、
一音一音を刻むだけで、それはもう嬉しくて仕方ないくらいの、
ロックの現体験をさせてくれたアルバムで、
以降、ずっとずっと愛聴してるし、人生の名盤の1枚に数えられるくらい、
自分にとっては大切なアルバムです。

で、その1曲目を飾る「Bellbottoms」が、
この「ベイビー・ドライバー」の冒頭の銀行の襲撃シーンに使われていて、
しかも、5分18秒ノーカットだし、ジョン・スペンサーのMCまで引用するわで、
まるで当て書きのようなオープニングなのが嬉しかったし、
こんなにもカッコ良い映画のワンシーンで、
再びこの曲にスポットライトを当ててくれただけでも、
個人的には最高の気分でした。

で、そんなテンションが最後までずっと続いて、
カッコ良い音楽とヴィジュアルが常にシンクロしつつ、
まるでプロモーション・ビデオを見ているかのように、
ベイビーのストーリーを読み進めていくのが、本当に楽しかったです。

ダムド、T-REX、BECK、BLUR、クイーンと、
自分も聴いてきた音楽が沢山聴けたのも最高だったし、
多分、こういう映画は日本映画では体験出来ないだろうなぁと。
そんな格別なスタイリッシュさと、クールさ、
思わずニヤリとしてしまうような、カッコ良さがしっかりと残る作品でしたね。
特に90年から2000年代初めのロックが好きな人には、堪らない映画だと思います。

後は、まぁあんまり関係ないかもだけど、
自分も3年くらい前から、高音の耳鳴り持ちで、
今でも音量最大でイヤホンで音楽を聴くのが好きだし、
音楽聴きながら運転したり、散歩するのも好きだし、
その辺はベイビーと同じだなぁと、
ちょっと共感めいたものも感じられたのも、好みのポイントでした。

ということで、音楽好きの自分にとっては、
観ていてニヤニヤが止まらなくて、
嬉くて嬉しくて堪らなくて、
とても愛おしくなるような作品でしたね。
なので、これはBlu-rayで持ってたいし、何度も観返したいですね。
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