トリュフォーがヒッチコックにインタビューして書いた超有名な映画解説本をベースとしたドキュメンタリー。
インタビューに出てくる演出論に合わせてヒッチコックの映画のシーンが流れるのは助かるが、基本的に深い話は本を読んだ方が面白い。
今作の見所は、現役の監督にインタビューしている点。フィンチャー、スコセッシ、リンクレーター、ポールシュレイダー、ウェスアンダーソン、黒沢清…とかなり豪華。
誰よりもファンボーイと化しているトリュフォーの熱量に加え、上記の監督が好き勝手に「俺のヒッチコック」を語る様子は、良い意味でクソめんどくさく、みんな映画が好きで堪らないんだなぁと感じさせる。
特に、フィンチャーがノリノリで良かった。役者を物のように扱い、不自由な演技をさせるヒッチコックの演出に対して「あれじゃ役者も大変だよねhahaha」とか言ってるが、どの口が言ってるんだとツッコミたくなった。65点。