藤井凛

アイリッシュマンの藤井凛のレビュー・感想・評価

アイリッシュマン(2019年製作の映画)
4.3
東京国際映画祭で上映。

マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシ
イタリア系アメリカ人による実際のマフィアの栄枯盛衰。
203分と長いが終末まで描くので今までには無いマフィアもの。
オーバー70のキャストによる老いの演技にも注目。

今までも『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『グッド・フェローズ』などイタリアン・マフィアを扱った作品は多かったが、この作品は私生活にも切り込み、等身大の生活を淡々と描いていく。

若い頃の出会い(CG合成で若々しく)から壮年期の活躍、老齢期まで、仲間と家庭と過ぎゆく日々を赤裸々に綴っていく。

ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが並んでいるだけでも胸熱。
名優がこの年齢になってタッグを組むことの価値、しかもマフィアもの(2人とも『ゴッド・ファーザー』に出演)

長い映像の中でマフィアとしての殺人はそんなに頻繁に続いているわけではない。
抗争のようなものではなく個人的な粛清が時々。
あとは駆け引きだったり、心情だったり、ヒューマンドラマとしての意味合いが強い。
特に老齢期に入ってからのロバート・デ・ニーロの老いの演技が秀逸で、死を目前にした備えを侘しく進めていく。

この年齢の監督・キャストだから作れた最高の作品。
昔の彼らを知っている人から見たら集大成だと思う。