Kazka

アイリッシュマンのKazkaのレビュー・感想・評価

アイリッシュマン(2019年製作の映画)
4.5
・労働組合が強い力を持っていて、その中でもジミー・ホッファは『ビートルズ並みに』人気。
・1975年にデトロイト近郊でジミーが忽然と姿を消した。

という、実際にあった事件を
ジミー・フランク・ラッセルの三人を軸に映像化。
原作は『I Heard You Paint Houses』。映画の中でも『ペンキ塗り』などの話があった通り、それをあらわすようなスラングが題名に。

ところで、フランクちょっとキョロ充的じゃないですか?ラッセルにフラフラ、クリーニング屋を爆発しようとしてみて、説教されてまたフラフラ...、ジミーとラッセルの板挟みに...。
絶対に中心にはならない。なれない。絶対的な求心力を持つ彼らに憧れる、少し外側にいる「実行係」。実行係というのは、結局は引き立て役で捨て駒というのが世のことわり。
結局どれだけ仲が良くなっても、フランクは駒でしかない。
最後には彼を守ってくれた導者がみんないなくなり、関わっていた存在たちが「誰それ?うけるw」と言われ、次はキリスト教へとフラフラ。
キリスト教でも、末端の信者なんですよね。

それが尚更哀愁を呼んでる。
栄華を極めようとしているように見えて、その実夢に溺れ、手を染めても酔いきれなかった男の一生のお話でした。
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