アイリッシュマンのけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

『アイリッシュマン』鑑賞。とにかく長い…けど面白い！実話に基づくイタリア系マフィアの抗争を描く。主人公のデニーロが演じるフランクはアイルランド系移民なのでミドルネームがアイリッシュマン。
任侠映画らしく胸を打つのは「仁義」である。アルパチーノの演じるジミーとの友情関係に終止符を打つまでのシーンが個人的なハイライト。ジミーとの友情を取るのかラッセルとの恩義を取るのか。複雑に揺れ動くフランクの心。
歳月を経るにつれて変わっていく親子関係も見どころだ。家族を守るためにマフィア稼業に精を出していたフランクだったが、友人にさえ手をかける父の姿に娘たちの心は離れていく。老いたフランクにかけられた「相手に何されるか怖くて何も相談できなかった」という言葉が胸に刺さる。
そしてラストシーン。介護施設で過ごすフランク。ドアの隙間から覗く孤独な姿にすべてを語らせるスコセッシの手腕！
それにしてもこのマフィアがケネディ大統領暗殺事件と関係していたのはマジなのかしら。