ベべべっち

ノクターナル・アニマルズのベべべっちのレビュー・感想・評価

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)
4.2
究極の復讐?

ずっと放置していたWOWOW録画にて。
消すか迷ってたけど、観て良かったと思えるぐらい面白かった。

現在と過去パートを行き来するのはこれまで何回も観たことあるけど、そこに小説の中の物語(ガッツリ)を加えたパターンは観たことあったかな?って感じ。
(多分、探せばある)

物語はエイミー・アダムス演じる主人公のキャリアウーマンの元に、20年前に別れた元夫から1冊の小説が届くところから始まる。

主人公が本を読み始めると同時に、小説の物語が映像としてこちらにも観られる仕組みで、かなりの尺を使って本の中の物語が展開される。

この小説の物語が中々に絶妙で、仮にこの小説そのものを映画化したら別にそこまで面白くないんだけど、映画の中の小説としてはかなり面白い。
主人公と同様に、こちらも小説の続きが気になって仕方ない。

映画自体は、主人公の現在パート、本を読んでる時の小説パート、本を読む度に思い出したりする過去パートの3パートが並行して描かれるが、全然ややこしくなくて観やすい。

そして、物語のキーパーソンがジェイク・ギレンホール。
主人公のエイミー・アダムスの元夫役で、小説『ノクターナル・アニマルズ』の作者。
小説の中の主人公の男を演じる。
そして、エイミー・アダムス過去の回想にもガッツリ出てくるが、現在パートにはなかなか姿を現さない。
いつ出てくるんだろ?とヤキモキしながらずっと観てた。

ジェイクのミステリアスさ、小説の結末、主人公の末路…など気になることがたくさんある今作だけど、その中でも印象に残るのが冒頭とラスト。

ギリ人間の巨人デブ女が全裸で踊り狂う衝撃の冒頭から始まり、なるほど〜と感心させられて余韻に浸れるラストのギャップがスゴすぎて中々に楽しめた。