Hondaカット

ノクターナル・アニマルズのHondaカットのレビュー・感想・評価

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)
4.0
80点。主人公エイミー・アダムスと元夫の想い出話と、彼が書きあげた小説の中の話といったりきたりする構造。凄いのは決してその構造ありきで作った脚本ではない部分。2つの世界が、トリッキーに表面上結びつけるようなことはせず、非常にメタファー的にも、アート的にも受け取れる。

現実パートは比較的しっかり観客に明かされるので、架空の小説の中身がどこまでサスペンスになるのかと思っていたら良い裏切り。そういう仕掛けか、と気付くまでにかなり時間がかかる。決して画面に映らないもの、明示されない「人の想い」が、映画にしか表現できない技法で染みてくるサスペンスになっている。

現実パートも時勢がかなり飛ぶのに、わざと編集を混乱させる繋ぎにして、それすらも混沌を示す手法にしている。巧い。堂々たる映画。役者陣も最高。堪能しました。