このレビューはネタバレを含みます
冒頭いきなりパンチ効きすぎてて、これはなんか凄いことになるぞ感あったけど、本当にすごかった!!?
パッと見ただけでハイブランドとわかるこだわり尽くしたインテリアもファッションもすごいし、チリひとつバグを許さない、画面作りが相変わらず完璧。
高級そうなクリスタルに活けられるオレンジのモカラ。エントランスに飾られてたのはオンシジウム だったかな?
蘭の花で統一してある徹底ぶりが見事だった。アートだった。
けどその映像に負けてない構成と心理描写が圧巻。
美しさと悍ましさの対比と共存、無残なはずの母娘の遺体をあんなに美しくするなんて!
こんな復讐の仕方ってあるのか!
こんなにも後引く暴力の表現があるのか!
いや復讐なのかどうかもよくわからないけど。
あれはあくまでも虚構で、エドワードはただ小説を書いただけだ。
なのにとても暴力だった。捨てられた男の胸の嵐に圧倒された。
実に緻密に繊細に描かれた、愛とその恐ろしさの話だった。