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ノクターナル・アニマルズのMUAのレビュー・感想・評価

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)
4.2
全てを手にした成功者のスーザンの元に突然届いた、元夫からの暴力的な小説。その意図はスーザンへの復讐なのか、それとも・・・。

ずっと見たくてようやく鑑賞!原作小説は分厚すぎたので途中で断念。
まず並行で進んでいく時間軸が完璧。境目のない、時間軸同士がとろけて融合するかのような美しい進み方。物語の中の小説が、過去の記憶と現在をゆっくりと蝕んでいく。もうこの作り方だけで素晴らしく、本当に満足。
だけど正直これは年頃の娘を持つ男性・女性は見ない方が良いんじゃないか・・と・・個人的に母と自分を同一視してしまう傾向にあるのでちょっとこの暴力的な小説をいざ映像として見ると色々ショッキングだった。
昔アメリカの長く大きな道をひたすら車で走ったことがあるが、とにかく何もなく、その広大さが逆に恐ろしかった。この小説で起きる事件はそんな場所で、しかも夜だ。本当に恐ろしく感じて色々な事をずるずる引きずってしまった。

DVDで監督が結構テーマとかを喋ってくれているが、どこかしらオイディプスのようなテーマをも感じつつ非常にあっけない終わり方が逆に胸を打つ。目が印象的なのも偶然だろうか。そして最も残酷な人物とは、結局誰だったのだろうか、など。

この映画は色々と解釈出来そうなのでじっくり再鑑賞予定。そのためこちらでは最初の感想のみで解釈は割愛。
めっちゃ言いたいのは、どんだけ前世に徳を積めばデザイナーと映画監督という人生2つ分の成功を掴めるのかね?と・・・監督トムフォードの前世が見てみたくなりました