親分

ノクターナル・アニマルズの親分のレビュー・感想・評価

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)
4.0
初っ端の裸体女性ダンスシーン……
『ノクターナルアニマルズ借りたんだけど パッケージに違うブルーレイディスクが入っとるやんか!』 と TSUTAYAに電話かけちまったぞ。
やべーて!
しばらくトラウマだて!

で、肝心な映画の感想についてだが、、
この映画 好き? と問われれば間違いなく『No!』だ。
しかし映画として どーや? と問われれば
『いや〜素晴らすぃ〜ですわ。』 だ。
無警戒、無防備で観始めたから 序盤から強烈に映画の中の そのまた小説の中に引きずりこまれちまって 気づいたときには 夜のハイウェイで運転しとるトニーと同化しちゃってた。
現実に 嫁さん、娘とオレの3人で よく出かけることが多い自分にとっては かなりエグい内容だった。
その顛末がね、、、 胸糞わりぃ〜わけだよ。
もしオレが 同じことを体験したら? って。
これ実際 外国じゃなくて、現代の日本でもありえる話やん。
若い頃なら なんとかなるかもしれんけど、今のオレじゃ 若者3人相手じゃ無理だろーな。
ってことは うちの嫁さんも娘も同じ結末やん。
たぶん この胸糞の悪さは 生涯消えねーだろーな ってくらい オレにとっては強烈な印象だった。
しかも、、
復讐が中途半端だ。
映画の中で これ以上ねぇー ってくらいの復讐を遂げてくれたんなら 多少はスッキリ感があるのかもしれん。
しかし あれは あかんぞ。
リーダー格のヤツにしても 恐怖感も与えてねーし、自分のやったことに後悔もしてねー。
まったく苦しませてねーのに 『バン!』で簡単に殺しちまいやがった。
トニー おまえは 多少なりとも心を満たしたかもしれんけど、オレのモヤモヤは maxだぞ。

現在、過去、小説をうまく絡め合わせてあって 適度に観る者に判断を委ねてくる。
観ていて気分の良くなる映画ではない。
それどころか 全体的に胸糞悪くなる箇所の多い映画だけど うまく作られた秀作だと思う。
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