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ノクターナル・アニマルズのKanaiSatoruのレビュー・感想・評価

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)
4.0
ノクターナル・アニマルズを観ました。

ストーリー
スーザン(エイミー・アダムス)は夫とともに経済的には恵まれながらも心は満たされない生活を送っていた。ある週末、20年前に離婚した元夫のエドワード(ジェイク・ギレンホール)から、彼が書いた小説「夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)」が送られてくる。
彼女に捧げられたその小説は暴力的で衝撃的な内容だった。読み進めるうちに再会を望むようになるスーザン。彼はなぜ小説を送ってきたのか?

ジャンルはサスペンス
冒頭から度肝を抜かれるオープニング
何の象徴か、何のメッセージか
正直、意味不明だが気味の悪さ、その雰囲気は伝わってきます

映画は、現実世界と小説世界を行ったり来たりするのですが、この小説世界の話が気になって気になって、観る人を引きつけます
早く続きを読みたくなる、とても上手い作りです

そして、劇中、セリフや映るもの全てに意味があるようで、何気なく観ていると大事なものを見逃す可能性があります

特にギャリーに飾られている、ある絵がこの映画のテーマになっているのですが、この絵は存在をわざとらしく主張するので、実はこの絵は「オトリ」じゃないか、と思ったり

最後の最後のシーンで、監督が伝えたかったテーマは、何なのか?
普通に捉えてよいのか、逆なのではないか、と変に考え過ぎてしまいます

小説の題名をなぜノクターナルアニマルズにしたのか?
元夫エドワードは、スーザンのことをノクターナルアニマルズとあだ名で呼んでいたことがあったのです
あだ名を小説の題名にした理由、発売前の小説をわざわざ彼女に送ってきて、小説を通じて暴力を読ませる
何が目的なのか?

エドワードのセリフが耳に残ります
When you love someone, you have to be careful with it. You might never get it again.
誰かを愛したら(努力して)その愛を大切にしないと。二度と手に入れられなくなるかもしれないんだよ

観る人の置かれた環境、心情によって解釈が異なる映画です、ぜひ感想を聞かせてください
80点です
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