とりん

パージ:大統領令のとりんのレビュー・感想・評価

パージ:大統領令(2016年製作の映画)
3.3
2021年98本目

3作目にしてようやくストーリーとして楽しめた作品。
そして前作とのつながりがあった作品でもある。主演となるレオは前作の巻き込まれ警察官、反NFFA組織のリーダーであるビショップは1作目で命を救われたホームレス。
今回はみんな割と行動に一貫性があり、過去キャラクターもしっかり前作までの内容を踏襲している。
レオは守るということを改めて前作で学んだこともあり、上院議員の信頼されるSPとして動いているし、ビショップはこの狂った制度を変えたいという気持ち一心で行動している。
NFFAとの対立がしっかり描けてたし、パージ信者がこれまでになく狂人すぎてさすがに笑った。店を荒らしに着た言いがかりの黒人高校生もそうだし、議員や牧師なんてヤバすぎる。ここまで貫いてくれると気持ち良いわ。
前作からいきなり10年以上が立ち、パージも20年続いていることになっている。
本作で初めて反パージの議員が名乗りをあげ、パージ廃止に動くのだが、間違いなくそれまでに選挙はあっただろうし、そんな毎回NFFAが政権握るとは思えないのだが。そこはやはり何かしらの力も働いていたのだろうか。だからこそ今回のローンはそれだけ貴重で勇気ある存在なのだろう。前作の反パージ組織もどこへやら。
ローンも一貫してパージ廃止のためになんとか選挙で勝とうと、汚いやり方ではなく、正々堂々とパージの力を借りずに勝とうとする姿勢は良かった。
お店の店主たちも少しキャラ薄いがしっかり盛り上げてはくれたし、彼らは店を守りたい、パージは嫌だが政府はもう信じられないといった感じだし、なんだかんだ面倒見が良い感じが出てた。
前作も少しあったが、今作は割とガッツリ黒人が絡んで活躍する。白人主義という服を着たNFFAの傭兵がいたり、そこの対立を見ると黒人差別へも揶揄しているように思えた。前作の黒人の扱いは割となんだかなな感じだったので、本作は割とマシかな。
前作までより楽しめたとはいえ、物足りなさはなくもないし、ストーリーが弱いといえば弱い。でも上手くやれた方ではないかな。これで話としても完結で良いと思うのに、まだ続編作るんだな。なんかドラマもあったし。蛇足感出なければいいが。
序盤いきなりスリラー感ある雰囲気でタッチが違いすぎて監督変わったかと思ったらまさかの3作連続同じ監督でした。次作は違うらしい。
とりん

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