わたふぁ

パージ:大統領令のわたふぁのレビュー・感想・評価

パージ:大統領令(2016年製作の映画)
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突如として出現した、一夜限りの合法殺人イベント・パージ。
ルール説明を兼ねてコンパクトなワンシチュエーション物に仕上げた1作目。
2作目は、パージにより富裕層と貧困層の経済格差が如実にあらわれた世が舞台。広角的かつ社会的に捉え、架空の殺人イベントに現実味を持たせることに成功した。

そして今回は、パージがすっかり社会問題の一つとして定着した世。大統領選は、犯罪者を排除して安全な社会を推進する極右の現政権と、パージ廃止を訴える反対派とで一騎打ちとなっていた。反対派の女性立候補者・ローンを中心に話は進む。

パージは1作目から新手のディストピア・ホラーとして興味深く見てきたけど、今回は最終章ということを意識して、マトモにまとめ過ぎた印象。
いや、人がバタバタ死んでいてマトモというのもオカシイが。
独特のドープな世界観を、どこまでも不道徳に突っ走って欲しかったが、期待外れ。殺人イベントというワンアイデアもこの辺で潮時ですかね。ここまでで、新しい世界を十分楽しませてもらいました。