「"ファレスでは毎日がパージ"がピーク」
1年に1度だけ、殺人を含むあらゆる犯罪が許される日、パージ。
アメリカで行われるこの特別な日は今や定着し、
海外から殺人旅行者が訪れるほど。
しかし、悲劇を生むこの夜からは歪も生まれ、
パージに反対する人たちもわずかながらに増えていた。
そしてついに、次の大統領選において、パージ廃止を唱える候補が現れる。
ローン上院議員はパージの被害者で、家族を殺されていた。
パージ廃止はローン上院議員の悲願でもあるが、
大統領選前にそのパージの夜を超えなければならなかった。
元警官のレオを中心に、万全の警備体制で夜を迎えたはずだったが、
その中に裏切り者がいて、暗殺者が家の中に入り込んでしまうのであった。
■「OPが一番パージ。以降はドンパチアクション」
長年、ハロウィンシーズンを担ってきたソウシリーズが終わった後、
引き継ぐ形でインシディアスや死霊館などの心霊系ホラーが台頭してきたけど、
実はもうひとシリーズあって、それがパージシリーズ。
アメリカでは1作目が結構ヒットしたんやけど、
日本には入ってくるのが遅くて、
確か2作目のパージ:アナーキーの公開が決まったくらいに入ってきたんやっけかなぁ。
個人的には1作目が面白かったんやけど、
まぁ、設定は面白いわな。
日々起こる犯罪を抑止するため、逆に1日だけ殺人を含むありとあらゆる犯罪を許す。
1作目は割とよくあった、侵入者系のスリラーに近くて、
ただ、犯人が割と近しい人というパージらしい設定があったりで、
完ぺきではないにしろ、面白みがあったんだよね。
2作目はもうすでにアレ?って感じやったけど。
で、本作、3作目。
まぁ、想像通り、「パージってなんやったっけ?」ってくらいの、
方向性が分けわからん映画になってますわ。
ほんと、オープニングだけがパージっぽかった。
後はもう、スリラーでもないしホラーでもないし、
アクションだよね。ほぼ。
1作目は視点が割と身近だったけど、
2作目、3作目とどんどん離れていってしまった感があり、
パージって言う設定の怖さがどんどん薄れてる気はする。
今回は大統領候補やからね。中心が。
どう考えても怖くならんわな。
それに加えて、やっぱウチのTVが液晶になってから、
映画が違和感しかなくて、入れなかったってのもあるかな。
光が強いシーンやCGシーンが、なんか過剰に浮くんよね。
動きのあるシーンも。
それも心理的なマイナスになったけど、
まぁ、液晶じゃ無くても感想は同じかもしれんね。
監督は1作目から変わらず、ジェームズ・デモナコ。
脚本も同。
同じ監督とは思えない変化のし過ぎやけど、
まぁ、逆にやりたいことやってるのかもしれんね。
2作目から、別の監督にした方が、もしかしたらテイストは受け継がれたのかもしれん。
まぁ本来は一発屋のテーマやしね。
2作目はキツイやろし、仕方がない展開なのかもしれんけど。
面白くない事は無い分、
評価は難しいんやけど、異常だった作品が、普通になっていく感じかな。
まぁ本作で一番おもろかったのは、
「ファレスでは毎日がパージ」って一言やな。
まぁ、確かに!って思った。
実態は知らんけど。
まぁそう考えると、異常に見えるけど、
こんな感じとは言わんけど、猟奇的な衝動の発露が普通の所ってのもあるんかもね。
そう考えると、怖いね。
パージがってより、現実が。