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あの頃エッフェル塔の下での小のレビュー・感想・評価

あの頃エッフェル塔の下で(2015年製作の映画)
3.3
良くわからなかった。中年のオッサンが若い時を思い出し、イラッとしただけじゃないか、と思った。だから、ちょっとググってみた。するともう20年も前の映画『そして僕は恋をする』の続編という位置づけらしい。

本作について、東京の試写会でアルノー・デプレシャン監督がいろい話した内容が映画.comに載っていた。

<「そして僕は恋をする」を撮り終わった後、オープニングのナレーションにある「ポールとエステルは10年以上一緒にいる、そして10年以上気が合わない」という言葉が気にかかっており、「そんなに長く一緒にいるのに気が合わないカップルとは何なのか、いつかその謎を解明しなければと思っていた」>。

<「お互いが全く違うのに、自分がなるべき人間になるために相手を必要とする、そういうカップルを描くことはとても小説的なテーマだと思った」と説明し、これまで10代の人物を描いたことがなく、若者の映画を撮る必要性を感じたことも本作製作のきっかけになったと話した>。

<「よく恋人同士が別れるときに、別れたことが互いのために良かったと言う人がいますが、私にはその意味がよくわかりません。愛は機械や経済のようにうまく機能し、運用されることがよいかのように聞こえてしまいます。彼らは病気にかかったように恋愛をし、それが彼らにとってユートピアで、私が興味を持つことなのです」>。

要するに本作は、10代の病気にかかったような恋愛について描いた作品なんですな。気が合わないのに、何故気が合わないのに10年以上、一緒にいるのか。それは、ユートピアを夢見続けていたから、かな?

確かに、10代の時の気持ちって、今にして思うとわけがわからない。経験が乏しいからと言ってしまえばそれまでだけど、ちょっと病的な感じがする。けど、10年以上もユートピアを夢見続けられるのかしら。こちらの方は、恋愛経験値が超乏しい自分的にはリアリティが小さめ。

配役ではヒロイン、エステル役のルー・ロワ=ルコリネがクロエちゃんぽくて、自分的にはツボ。凄い美人というわけではないけれど、とても引っかかる系。やっぱり、気が合わなくても10年以上一緒にいるかも(笑)
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