Maki

マイケル・ムーアの世界侵略のススメのMakiのレビュー・感想・評価

4.0
マイケル・ムーアが勝てなくなったアメリカ軍からアドバイスを求められ(笑)、
世界を侵略していいアイデアを持ち帰る、というミッションに挑むドキュメンタリー。
この人のドキュメンタリーは面白い。
皮肉とブラックユーモアと、この人のアメリカへのひねくれた、でも深い愛情を感じる。

世界各国を旅するムーアは様々な考え方や生き方を見て、聞いて、考える。

学力世界一のフィンランドでは、学校は幸せな生き方を教える場所、という考えで、宿題がないし、統一テストもない。

ドイツではどの学校でも祖先のしたことを教えるし、他人事とは誰も思わない。

フランスの学校給食は栄養も考えられた、マナーを学ぶフルコース。でも給食費はアメリカより低い。
撮影クルーの娘さんがアメリカの給食の写真を送ってきたけど、それを見たシェフや子供たちの反応が・・・😅
食べ物じゃないとまで(笑)

またイタリアには有給休暇が8週間あるし、ランチタイムは自宅に帰ってゆっくり取る。企業側も生産性が上がると歓迎している。

スロベニアは大学の学費が無料だし、そもそも借金って言葉がわからない人がいた。ちなみに外国人留学生も無料。

世界で初めて女性大統領を選出したアイスランドは女性が最も生きやすい国。
国の経済が破綻したけど、潰れなかったのは女性が経営する銀行だけだったとか。

色々な国の考え方やその国の人々の生き方を垣間見られて凄く面白かった。
ここまでになるのには、もちろん長い戦いや歴史があるわけだけど、成功させている国はみなそれぞれきちんと学び、実践している。

翻ってアメリカはどうか?

日本は?

アイデアはたくさんある。
実践するかどうか、そのためにはどうしたらいいのか、考える映画でした。
Maki

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