“フランス映画お得意の男女問題”
グザヴィエ・ドランやウディ・アレン、ヌーヴェルヴァーグ作品のどれかが好きな人はかなり好きなタイプの作品になると思います。
あのジャン=リュック・ゴダールに“彼は息をするように映画を撮る”と言わしめたフィリップ・ガレル監督の最新作。
特に今述べたゴダールからの影響は色濃くて『勝手にしやがれ』と同じ様なショットがあったり。
また、こういう題材の話はウディ・アレンが撮るとコメディ的になるのですが、このフィリップ・ガレルが撮ると非常に文学的で絵画的な作品に仕上がります。
最近の作品だと白黒ということもあり『フランシス・ハ』なんかにも似てるかな。あれはコメディでしたが。
とても淡々としたスローな映画ですが、とても人の心の機微が丁寧に描かれていてまさに“映画が息をしている”ようです。
後味もかなり良くて、ちゃんと心の処方箋になるようなとても温かい作品です。是非。