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ぼくらのさいごのmstashdのレビュー・感想・評価

ぼくらのさいご(2015年製作の映画)
3.4
縁側はいい。神戸の隣の明石という街にあった父方の祖父の家の縁側は、広くはない庭だったが蜜柑の木があり、絵を描いていた祖父の油絵の具の匂いが好きだった。
福井にある母方の祖父の家は広く、大きな手入れの行き届いた和風の庭があり、そこにも縁側があった。
都会の集合住宅で育った僕には、どちらの縁側も、そこに佇むことがかけがえのない空間体験で、その体験は今もまるで昨日のことのように肌に残っている。
縁側で食べるすいか。種を食べたらお腹の中ですいかが育つと思ってた。
ちゃぶ台、床座の食事も懐かしい。
それを「今」の映画として描くこと。現在としてのノスタルジー。切ないね。そんな世界感。
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