ノラネコの呑んで観るシネマ

20センチュリー・ウーマンのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
4.6
正しくは複数形の「ウィメン」。
これは好きなタイプの作品。
1979年、シングルマザーのドロシアは、15歳の息子ジェイミーの教育に迷い、歳の近い20代の賃借人のアビーと、息子の部屋に入り浸っている17歳の幼馴染ジュリーに助けを求める。
ほぼ一つ屋根の下で暮らす、3人の女性+ヒッピー崩れのおじさん1人と、ジェイミーの関係を通して、思春期の葛藤や70年代と80年代の狭間の時代が見えてくる。
大恐慌から第二次世界大戦の激動期に青春を送った母の価値観、パンクロックやフェミニズムの新しい世界に導くアビー。
そして初恋の相手であるジュリーとの、親しすぎて発展しないもどかしい関係。
21世紀の未来から俯瞰する過去は、滲むRGBと共にリリカルに疾走し、時代感を浮き立たせる。
世代の違う20センチュリー・ウィメンを演じる、3人の女優が素晴らしく魅力的だ。
しかし15歳の時に、好きな子が毎日の様に自分のベッドで寝てて、しかも何も出来ないなんて、拷問以外のなにものでもないぞ。
エルちゃんヒドすぎる( ;´Д`)
ブログ記事:
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