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20センチュリー・ウーマンのGUMIのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
3.7
母親だって未熟な人間
いくつになっても完成することは無いから思い悩む。


少年を取り巻く女性たちの生き方を照らす。
派手な絵はなく日常を映した淡々とした作り。70年代の音楽が郷愁を誘い、時に本人の語りで劇的に魅せる。

特殊と言えば特殊だけど人並みのモヤモヤを抱えている彼·彼女ら。その状況に甘んじるのでなく、どうすれば良い方に向かえるのか足掻いている姿がゆるやかに前向き。
みんながそれぞれ唯一無二のストーリーを歩んでるんだと感じられて愛おしい。同時に何の変哲もない自分の人生も悪くないのかと思える。10代や20代前半に観ていたらつまらないと感じる作品だったかもしれない。
そろそろ引き返せないと感じ始めているアラサーの今、平凡を平凡で終わらせない作りに救われた。


エル·ファニングはやっぱり浮世離れした妖精のような存在感
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