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レディ・バードのKentaCのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.7
自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳の少女クリスティンが、自らの進路や人間関係、人生に悩みながら羽ばたこうともがく物語。

子どもと大人の狭間にいて、まだ何者でもない自分、だからこそ何者かになりたい自分…の向こう見ずな不安定さや、見栄を張り、自分も周囲も傷つけてしまう痛々しさなどがリアルに描写されていて、少女が大人になるための苦みと痛みが多めの青春ストーリーでした。

認めてほしいのに認めてくれない…
大事に思っているからこそ口が出る…
娘と母親それぞれの向き合えなさ、思いの相容れなさもまた、非常にリアルだなと。

親友役を演じたビーニー・フェルドスタインはこのリアル青春系の映画に相変わらず抜群にマッチしてますが、彼女が主演の『ブックスマート』『ビルド・ア・ガール』よりも作品としてコメディ要素は抑えめでシリアス度強めな映画になっていました。

あとティモシー・シャラメの美しさと気だるげな耽美さはこの映画でもバッチリ堪能できます。
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