HarunaYagi

レディ・バードのHarunaYagiのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.1
旅行先のシンガポールの映画館にて一足早く鑑賞。クスッと来るところの細かいニュアンスまではわからず、そこらへんは字幕の力を借りて補完したいところだけど、それでもよかった!!

ミッション系の共学校に通う女子高生の最後の年の、卒業前後のおそらく数ヶ月ほどを描いた映画なのだけど、いわゆるアメリカ学園ものの公立校の負け犬感を前に出してくるわけではなく、あくまでも中流。恵まれすぎてるわけでもなく、放置されてるでもない。変わった子ではあるけど孤立するほど浮いてるわけでもないし、狙った男の子は落ちる。まとめるとめちゃくちゃ充実じゃないか!!!(羨)

彼女彼等の宗教に関する捉え方、大人の雇用事情、兄弟との関係性など、これがリアルなのかなと考えたり。

このタイトルのLady Birdとは彼女が自分につけた名前で、彼女はそう名乗り周りの人にもそう呼ばせる。この「名前」を象徴する日々の話。大きな事件は起きず、でも何かが確実に変わる。そういう機微が描かれていてとても大好きな映画。

ティモシーシャラメくんが小悪魔感たっぷりで恐ろしく色っぽい。同年の「君の名前で僕を呼んで」とは違う瑞々しさで、今持っているこの青さの残る色気をどんどん作品の中に残して行って欲しいと思う。
HarunaYagi

HarunaYagi