悩める17歳の少女の揺れ動く心情を描いた青春映画。
アメリカ・カリフォルニア州、サクラメントで、両親と兄のミゲル、兄の恋人と暮らす高校生のクリスティン・マクファーソン(自称“レディ・バード”)はカトリック系の高校に通い、卒業後はサクラメントを出ることを望んでいた。
高校生最後の年に親友のジュリアンと共に演劇部のオーディションを受け、そこでクリスティンはダニーという青年に出会う。
「フランシス・ハ」「20センチュリー・ウーマン」などに出演したグレタ・ガーウィグが監督・脚本を務める。
彼女自身がカリフォルニア州サクラメントで育ち、カトリック系の高校に通っていたそうなので「レディ・バード」には彼女の自伝的な要素も含まれているようです。
友情、恋愛、家族との関係、進路について…10代に立ちはだかる壁にぶつかり、越えようともがくクリスティンとその周囲の人達が描かれていて、特に家族や親友のジュリアンとの関係性に重視して描かれていた点はよかったのかな、と思います。
クリスティン役のシアーシャ・ローナンをはじめ、配役も良かったと思います。クリスティンは彼女でなければ、これほど面白くはならなかったかも。彼女の2人のボーイフレンド(ルーカス・ヘッジズとティモシー・シャラメ)も絶妙な感じ。
暖かい色味の綺麗な映像とテンポの良いストーリー、笑えるシーンも多いし…、青春映画として楽しめた作品でした。