久々に映画の日に鑑賞出来ました。
まず思ったのが、私個人は今の自分の年齢でこの作品を見る事ができて良かったということ。あと20年後くらいに見たらきっとここまでぐずぐずした思いにもならないとは思うのですが、その感覚が敢えて良かったです。
まだ治りきらない傷口を何度もつつかれたり抉られたりするこの青春とも言い難いヒリヒリ感。
あまりの生々しさに、監督の手腕に唸るのみ。
シアーシャは本当に素敵な女優さんへと成長していますね。こうした成長譚でいうと彼女の「ブルックリン」が好きなのですが、今作はまた違った魅力です。
彼女の立ち振る舞いやファッションなどから、現状や周囲への反発が見て取れ、10代後半に私自身が抱いていた周囲には理解できない叫びを体現していました。
サクラメントから他の都市に移った際の少し大人っぽくそしてメンズっぽく変化した服も好きです。
"レディ・バード"、若い鳥は羽ばたくか。その象徴のワンコールにちょっぴり涙が。彼女が愛してほしいと願う母に対して、愛だけではない言葉を口にした成長は治らなかった傷口がカサブタに変わった証拠ですかね。
兎に角彼女が愛おしく、そして私自身の青春は未だに苦々しいです。（笑）
