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レディ・バードの小のレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.7
今の自分から脱したい女子高校生のストレートな物語。監督を務めた女優のグレタ・ガーウィグが自伝的要素を盛り込みながら描いた青春映画とのこと。

主人公のクリスティンが住むサクラメントは田舎で楽しいことはなく、生活も楽ではない。母親は何かと口うるさく、学校は規則の厳しいカトリックでとにかく息が詰まる。もう何もかも嫌。

だから、クリスティンではなくレディ・バードと名乗り、親も含めた周囲の人すべてにそう呼ぶよう強要し、地元の大学に進学させたい母親に逆らって、内緒でニューヨークの大学を目指す。

高校在学中は彼氏をつくって気持ちを紛らそうとするけれど、いろいろドタバタあって、これがナカナカ面白い。卒業後、対立していた母親の気持ちを知って…、というのは定番の落ち着きどころかな。

可能性は無限の10代の頃、誰でも自分の理想像はとっても高い。例えやりたいことがはっきりしていなくても、現状には何かしら不満がある。そんな誰もが通過する人生の一時期を思いっきり突っ走る。振り返れば、笑えたり、ほろっとしたりする経験を経ながら。

現在、レディ・バードな年頃の娘がいるけれど、我が家は大甘だから反発も小さめかな。とすると親の気持ちなんていつまでたっても考えてくれないかも。私もゴミ箱に何か捨ててみようかしらん。

●物語(50%×4.0):2.00
・レディ・バードのエピソードが面白い。共感度も高めかな。

●演技、演出(30%×3.5):1.05
・適度に小憎らしいレディ・バードのキャラがイイかも。

●画、音、音楽(20%×3.0):0.60
・普通かな。
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