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レディ・バードのyonaのネタバレレビュー・内容・結末

レディ・バード(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

わたしは余程じゃなければ、良い点しかレビューに書かないから、どれもこれも褒めてるみたいになってしまいがちだけど、もうこれは本当に、本当に観てよかった!
上京してきてから観た中では、間違いなくいちばんハートにきた映画だった
田舎から上京してきた今のわたしの境遇ドンピシャで間違いなく出会うべくタイミングで出会えた一本

高校生活でのレディ・バードは、憧れの人に近付こうとして無理をしたり、見栄を張ったり、ダサい自分を脱出したくてもがいてみたり、理解者であるはずの親友さえも無下に扱ってしまったりして。
でも憧れって近づいてみたら本当は思っていたより良いものでもなくて、居心地の良い場所とありのままの自分がいちばん大切だってことに、ちゃんと気付くし、そうやって自分も周りも愛せるようになれば、親から授かったものも、ちゃんと受け入れられるようになる

まあ言動に共感できない部分もあるけど、何にもない田舎と何にも持ってない自分が嫌になる気持ちは分かるから多少は目を瞑るとして!

ママとの関係の描き方が本当に良かった
似ているからぶつかるってことを分かってくれているパパの存在も、反発しながら、泣きたいときはやっぱりママに頼ってしまう娘も、愛しているはずなのに素直に言えないママも、(そしてちゃんとこっそり自分で努力している兄貴も、血こそ繋がってないけど、だからこそ家族を客観視してくれる姉のような存在も)みんなそれぞれ家族の中で大事な役割があるんだよね

NYに行くんだと自分の意思を押し通すレディ・バードに、ママは猛反対して、別れのその瞬間までほとんど口を利かないけど、車で1人になってから涙が止まらなくて、空港にすぐさま逆戻りするんだけどもう娘は旅立った後で。

わたしのママが、わたしを一人暮らしの家に送ったあと、帰り道の車で1人で泣いたって言っていたのを思い出して、ママはどんな気持ちだっただろうかと考えたら、もう号泣だった
レディ・バードのママとは違って、いつでもわたしの挑戦を、何でも背中を押してくれたママに本当に本当に感謝したい

この映画わたしの周りでは、めちゃくちゃ良い派とまあまあ派に分かれたんだけど、多分田舎で育った女の子で、ママとの衝突も経験しながら、でもママへの尊敬はしっかり持っている、そして憧れと共に上京してきた人ならレディ・バードに自分を重ねられるはずなんだ!
少なくともわたしはそうだったから(前述した通りレディ・バードの言動に共感できない点は沢山あれど)、ハートを鷲掴みにされました

ラストのママへの電話も、あれだけ喧嘩したけど、ママに素直に愛してると言えるようになって、でもあそこでママとパパが電話に出るんじゃなく、留守電なのも良いんだよ、直接じゃまだ照れ臭いっていう気持ち、よく分かる

ティモシー・シャラメは 君の名前で僕を呼んで より圧倒的にこっちの方がすき!序盤の横顔だけでティモシー!!!ってなる、魅力溢れ出ちゃってる

キリスト教系の大学に通っているから、キリスト教についての授業がいくつがあるんだけど、授業で勉強したことがちょいちょい出てきて面白かった!
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