わだげんた

レディ・バードのわだげんたのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.0
僕の出身地は¨町¨で。まだ¨市¨ではなく、知名度もそんなにない。まあ、同じ県民なら知ってくれてるかな、って感じの町。田舎です。

憧れの大東京。
高校時代、都会でしかできないことの多さに揉んどりうちながら、悶々とした日々を送ってたことを思い出しました。それでも、両親は東京の学校に進むことに反対したりしなかったし、友人に恵まれて、先生たちもまあ、今の観点からするとちょっとアレな方々もいましたが、それも昭和の学生生活だったので、今ではよい思い出。

ただやっぱり周囲には地元の国立大学以外は進学不可、みたいな子もいました。金銭的な、というよりは家の問題なんでしょうけど。

現在の歳になると親の気持ちもわかるし、子の気持ちもわかる。なかなかうまく妥協点がみつからない問題です。

主人公のクリスティーンは親からもらった自分の名前が気に入らなくて、¨レディ・バード¨と名乗ってる。彼女は芸術的な素養もあって頭も悪くない。ちょっとしたユーモアセンスもある。でも彼女のよさをわかってくれるのは一握りの親友と失業中の父と彼氏(?)のみ。

高校卒業したら、この町を出たい。
口うるさい母親から距離を置きたい。
あわよくば高校時代に性体験したい。

そんな彼女のスクールライフは。。。

ってお話。

一人の女子高生が
¨レディ・バード¨から¨クリスティーン¨になるまで。

人間一人じゃ生きられないんだよ。
一人で生きてるような気になってても、いろんな人に支えられてるんだよ。

あんなに口うるさかった、自分を憎んで嫌ってるんじゃないかと思ってた母親だって、クリスティーンが旅立つときには人知れず号泣してるんだよ。

同じ人生を送る人がいないように、同じようなテーマでも、作る人や演者が違えばまた違った印象を与えることができるんだな、という好例。

『スウィート17モンスター』と観比べて観ると面白いかもです(*^^*)

それにしても恋愛ものにLGBT要素を入れてくる作品、増えましたね。
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