あの頃、何を考えていたのか。
あの頃、何が好きだったのか。
あの頃、何に憧れていたのか。
〝cool!〟や〝awesome!〟が合い言葉で、喜怒哀楽が目まぐるしいレディ・バード。なんだかんだで青春を謳歌する彼女をみていると、〝あの頃〟のことを思い出させてくれると同時に、〝あの頃〟の自分はもう完全にいないんだな。と思わせてくれる、ユーモラスだけどちょっとだけ切ない映画でした。
友人がいて、恋人がいて、家族がいる。時には彼らの存在がうっとうしかったり、面倒くさかったりしたけど、そんな事も含めていまとなっては全てが愛おしい。
母親とレディ・バードの関係性はうちの家族、高校生の頃の妹と母のそれによく似ていて、個人的にめっちゃ〝あるある〟でしたわ笑
映画は車で始まり、車で終わる。助手席から運転席へと変わって。
〝レディ・バード〟だったクリスティンの助手席にもいずれ彼女の〝リトル・レディ・バード〟が乗るのだろう。
走行中の車からいまにも飛び立とうとする〝リトル・レディ・バード〟に、彼女はどんな視線でどんな言葉を送るのか。
シアーシャ・ローナンが好きすぎる。
彼女は映画の中で内面的にも外面的にも変わってゆく事が多くて、その移り変わりがとても鮮やかで眩しい。
クールでミステリアスな雰囲気で出てきたティモシー・シャラメが意外とチャラ目だった。