ひろゆき

レディ・バードのひろゆきのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.3
銀幕短評 (#119)

「レディ・バード」
2017年、アメリカ。 1時間33分、公開中。

総合評価 85点。

本年アカデミー賞 5部門ノミネートの力作(作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞、どれも取れなかったけれど)。

米カリフォルニア州 サクラメントでキリスト教カトリックの私立高校に通う女の子の青春のはなし。“レディ・バード” と、ニックネームを自称する、風変わりで活発で とても魅力的な女性である。

サクラメントは、サンフランシスコの近くのいなか町。時代背景は2002年。前年 9.11テロ直後の不安定な時期。じつは、本作の監督が サクラメント出身の女性(じっさい女優でもある)で、自分の高校時代に重ねて脚本を書いたという、さらに映画初監督。

主演は「ブルックリン」(#42、62点)で好演した シアーシャ・ローナン。高校生というには いささか成熟しているが、ヒロインの 若さのエネルギーと葛藤を活き活きと演じている。

テーマは 盛りだくさんで、家族の愛情ときずな、自我の確立、野心、友情と恋愛、貧富の差、宗教、といったところ。高校時代とはかぎらないが、誰しも人生で早晩 くぐるテーマが しっかりカバーされている。

コメディタッチを基調にしているので、リラックスして観られる。ただ、かなりエッチなシーンもいくつかあるけれど。PG12だからといって あなどってはいけないな。うかつに息子と行けない映画は 世に多いぞ。
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