ウサミ

レディ・バードのウサミのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.2
大笑いして、大泣きしました。

面白かった!
特に抑揚のないストーリーで、アメリカのティーンの生活はもちろん日本のものと違いすぎて共感もクソも無いけど、めちゃくちゃ観てて楽しかった!

自分のことを"レディ・バード"と名乗り、自分は何か特別な存在だと思いたい主人公。
でも、親からすればただの青臭いガキです。だから口うるさくするし、厳しく接する。

高校生だって、自分ガキな事くらい気づいてるし、親の言ってる事の意味くらいわかるんだけど、その上で自分を認められたくてむしゃくしゃする。中途半端に子供であり大人である、それが思春期なんですよね。

そんな複雑な感情に、厳しさと大きな愛を持って接する家族の姿も、しっかりと描かれていました。

きっと、もっと歳を重ねてからこの映画を観たら、また違った感想を持つんだと思います。
今の自分とレディバードを重ねてたのが、お母さんやお父さん達に心を重ねて、また違った涙を流せるのかな、とか想像してます。

素敵だな、と思ったのは、舞台となるサクラメントの景色を眺めるローリーメトカーフの表情。冒頭に出てきて、この映画で大きな意味を持つわけですが、その表情が素敵すぎて、早速涙ぐんでしまったほどです。

青春、という通過儀礼を、パワーとスピード満載で描いていて、その中にしっかりと温かなメッセージ性を感じさせてくれました。
どんなにありふれた、ダサい日常でも、見方次第でこんなにドラマチックになるんだな、と。

この映画を観て、僕自身も一つ大人になれていたら良いなぁと思いました。
ウサミ

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