ルイまる子

レディ・バードのルイまる子のレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.0
絶賛されており数々の賞を取っているから評価の高い映画なのだろうが、胸が苦しくなるほどのティーンの嬉しかったり恥ずかったりの日々に共感するには歳を取り過ぎたか?自分の生きた時代との基準が違うからだろうか。私の時代には「ボーイズライフ」というデカプリオの少年時代の作品があり、あれは心にビンビン染みた。DVの継父に反抗し続け、現状の閉塞的な環境に留まるのは断固拒否し日々激しく精神的肉体的に抑圧受けても必死に新聞配達をしたりお金を貯め自分の自由を獲得するため抵抗を続け最後その小さな町から出て行く少年の成長期だった。これは本当に好きな映画だ。しかし、本作のレディバードという少女(しかしなぜクリスティンなどという可愛らしい名が嫌いでこんな変な名を名乗っているのか?何かの文学に傾倒しているなら理解できるがそういった説明もない)は現状から抜け出したいハードルが低い気はした。お堅いカソリックスクールらしいが髪を赤く染めてるし、結構自由そうだし、友達はたくさんいるし、その狭い地域でのヒエラルキーが多少あり自分が多少貧困層でも、優しく理解あるお父さんお母さんに守られている。母は干渉する、褒めてくれない、躾に厳しいが良いお母さんだ。母親側の視点で見ると、なぜ褒めないかは、多分母親自身の自己評価が低いから自分の分身である娘を褒める事は出来ないんだろう。しかし、甘い思い出が何もない苦い思い出ばかりのティーンの日々は胸がいっぱいになる人にはなると思います。
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