かずー

レディ・バードのかずーのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.0
ゴーストワールド、スウィート17モンスターと同系列になってくる映画だと思うんだけど、レディ・バードが一番出てくる人物すべてにそれぞれの柔らかさを感じる映画だった。

だいたいこういう拗らせ系映画って主人公がどーにも好きになれない(まわりの優しさに気づけなくて無下にしたりエゴイズム振りかざしてたりすることが多いから)んだけど、レディ・バードのことは最初から最後までとても好きでいられた。

ってか見終わってから気づいたんだけど、わたしの大好きな「フランシス・ハ」の主演の女の人が監督なのね……?!?!拗らせてるのに主人公に好感が持てる理由にむちゃくちゃ大納得した。フランシス、グズで垢抜けないけど大好きなんだよな。
それに比べるとレディ・バードは誰からも好かれるし器用だよなあ。狙った男の子は落とせるし、クラスのイケてる女の子にもすぐ取り行っちゃうし、夢の大学へも行けちゃうし。でも自分の現状や環境に不満があるのは確かで……この手の感情って幸せボケしてる人間には湧かないんだよな。きっと行動力があってビッグなものを追い求める性格じゃないとこうはならない。から大学進学後のレディ・バードの行く末も見守りたくなるようなエンディングでした。

彼氏と友達を蹴って、大親友と暴食してからプロムに二人で向かうシーンは最高だった。
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