Yuta

レディ・バードのYutaのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.7
2002年のカルフォルニア、サクラメントという田舎町が舞台。退屈な地元からアメリカ東部のイケてる大学を目指す女子高生の主人公と、家の為に精神科の看護婦として夜勤もこなすオーバーワーク気味な母との浮き沈む関係性が見どころ。個人的なハイライトは最後の終わり方。

好きになった彼氏がゲイだった、見栄でクラスのトップにいる女子に嘘を付いた(高級住宅街に住んでいるって)、タバコを吸ってみるのも良いかもしれない、初めての相手にセックスの後嘘を付かれていた事が分かった、裏切られた気分だ。だけど、なんとかなる。というか、なったらなったで水に流す。辛くなったら友達と会って風通しのいいおしゃべりをする。

主人公が着ている少しレトロなデザインの服が素敵だ。話のところどころにユーモアが溢れている。所々に重い話の要素が入るが分かりやすくぱっと終わらせる。見終わって、脚本を書いたのは絶対に女性だなと確信した。調べてみると、女優としても活躍するグレタガーヴィグが監督。グレタガーヴィグは、映画の舞台でもあるカルフォルニアのサクラメント出身だった。しかも、カトリック系の高校を通っていたとのこと。私小説的な作品なのかもしれない。
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