ソラアユム

レディ・バードのソラアユムのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.0
親から貰った大切なもの


片田舎のカトリック系高校から、大都市ニューヨークの大学への進学を夢見る高校生最後の一年を描く青春ドラマ作品

面白かったです。
高校生最後の一年、大人と子供の境界線、人生の分岐点…この微妙な時期の高校生の心境の変化や機微を巧く描けているんじゃないかと思います。

野郎で90年代生まれ日本在住の私があの頃のサクラメントの女子高生を等身大で描けているとか、決してそんなことは言えませんけど、友達や家族とのやり取りは非常にリアリティがありました。いつの時代も、何処でも、あの高校生のチョット痛い感じ、高2病感とでも言うのでしょうかね。そこの表現に大変共感できました。

シアーシャ・ローナンの演技も勿論素晴らしいのですが、一番心にきたのは主人公のお母さんの演技。終盤のターミナルでのシーンで娘に本当の気持ちを伝えられなくて車を運転しながら涙ぐんでしまうシーンは感涙ものです。
自分の名前を名乗って終わるラスト。ここには確かに主人公の成長が在りました。