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レディ・バードのkirakirahikaruのネタバレレビュー・内容・結末

レディ・バード(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

なんか、とても苦しかった…

高校生って、
まだ、親に、経済的にも、住環境も、社会的にも、精神的にも、頼らなければならなくて、
だけど、
自分のアイデンティティもハッキリしてきて、
保護してもらうことが必要なのに、
だけど、意見が合わないと、
本当に言いたいことは言えなくなっちゃうよね…

もっと幼い頃に、愛着での繋がりがあって、
信頼関係がきちんとできていて、
自尊感情が育っていれば、
言い合っても心が離れることなく過ごせるのかもしれないけれど

特に同性の親との関係って、
親自身が本当の意味で自立した大人になっていないと、
いろいろこじれるのかな、と思う。
(性別関係ないかな?)

親友でもあり、先生でもあり、先輩でもあり、そういう多面的な役割ができることが必要なんだろう、親っていうのは。



あのお母さんのがんばりや、背負うものの大きさは、見えているつもり。それに、娘を心配する気持ちでいろいろ言うのもわかる。
少し前までは、あのくらい、どこの親でも言うでしょ、って思ってたけど、
子どもが不安になるような対応とか、
親の理想の大人になってほしいという気持ちは、本当の愛なのかな?

「今が最高(の私)だったら?」

自分の価値を決めるのは、
他人じゃない。
自分が自分を認めて信じて愛していることが、大切なんだよね、きっと。

でも、そう思えるまでには、
やっぱり、
子どもがいちばん信頼する、親から、
認めて信じて愛してもらえなければ、
その気持ちが抱けないような気がする。
そして、親自身が、自分のことを愛し、認めていなければ。


「成功と幸せは違う」
というようなことをお母さんが言っていたけれど、
幸せとイコールにならない成功って、
本当に成功なのかな

今の時代というのは、
こういう風に育てられた人も多いのではないかと思う。
お金や世間体やそういうものが大事だったから。

だけど、
だから、レディバードみたいに、
そこから飛び出して、
違う道を行く人がいて、
それはその時だけを切り取ったら、親不孝みたいにみえるかもしれないけれど、
その姿を見て、
お母さんも、自分のやり方違ったのかも、って感じて、
生き方が変わって、
本当の意味で成功して幸せになれたら、
それこそが、
本当の親孝行なのかもしれないな、って思ったりもする。

だから、
親との関係が悪くなったように見えても、
本当は、それが、必要なことなのかもしれない、こういう親子にとっては、とも思った。(もしくはみんな?親の意見を聞かないで自分の自由を求め、自分で決めた道を歩いていくことが、親を超えていくことや、本当の自分を確立することになるのかもな…)

これは、監督の、
過去を弔うストーリーなのかな?
そして、窮屈に育てられた、ストーリーに共感する人たちのための?

わたしとしては、
最後に、お母さんに、愛してる、と伝えたところ、とても複雑な思いだった…

だけどそれでも、
どんな人生だとしても、
この世界で生きるチャンスをくれたことに、心から感謝してる。
そして、大変な思いをしても、子育てしようとチャレンジしたことを尊敬してる。
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