レディ・バードの作品情報・感想・評価

レディ・バード2017年製作の映画)

Lady Bird

上映日:2018年06月01日

製作国:

上映時間:93分

3.9

あらすじ

「レディ・バード」に投稿された感想・評価

思春期って最低だけど最高だよなー

母娘ってなんでこんなにも女なんだろうなあ
普通としか言い様がない
妹が癌で亡くなって3年、
僕は母の元にちょくちょく顔を出すように
なった。妹は母と一緒に住んでいた。
3年前、母も僕も兄も、肉体の一部を
失ったような想いだった。

ある日母は、最近は本を読んでいるの、と
言う。小説だった。母が小説を読んでいる
姿を初めて見た。初めて知った。
家に飛んで帰って数冊プレゼントしたら、
喜んで読んでくれた。
別の日には、テレビのCMでやっていた
(モネ展)に行きたいと言うので、
母を連れて行った。(印象 日の出)に
いたく感激した母は、興奮気味に
作品の素晴らしさを僕に語ってくれた。
母の好きなことなんて考えたことも
なかった。まさか、母と、朝井リョウや
モネの話をする日が来るなんて、
思いもしなかった。

息子の通学路の近くに、三つ子のような
木がある。普段は気にも留めないけど、
12月に入ると、(その三つ子)は
地面いっぱいに黄金色の絨毯を作る
イチョウの木であることを知らせてくれる。

愛情と、注意を払うことは同じ。と
映画は言う。

妹の死後、母が妹の日記を見せてくれた。
闘病中にも書かれたその日記には、
弱音のひとつも書かれていなかった。
日記には僕と息子がよく登場していた。
妹は僕や息子のことを細かく描写していた。
僕が疲れそうとか、眠たそうとか、
僕や息子を思いやる言葉が並んでいて、
僕は子供のように声を上げて泣いた。
僕は妹が何が好きかなんて知らないのに。

レディ・バード。
恋人、親友、住んでいる街、兄、
兄の恋人、父親、そして母親。
口論や衝突を繰り返し、フラフラと右に
行ったり左に行ったりしながら過ぎてゆく、
レディ・バードの17歳の日々。

近過ぎて見えなくなるもの。
当たり前に存在し過ぎて見えないもの。

最近は具合が悪いのよ、と言って、
いつまでも電話で話し続ける母に、
僕は以前よりずっと愛情のこもった
返事をしていると思うよ。
 なるほど、グレタ・ガーウィグの監督デビューにして自伝なんだね。でも自伝だからとって、誰もでも懐かしさを感じられるような作品になるとはかぎらない。それなりに作り上げないと、例えばアマルコルドみたいに、万人にとっての故郷のイメーイとか、万人にとってのノスタルジーなんて描けないんだけど、この映画ではけっこういい線いっていたんじゃないだろうか。

 サクラメントなんて行ったことがなくても、西海岸を逃げ出したい娘が東海岸で初めて、故郷をを、両親を、とりわけ、母親の気持ちを感じるディテールがぐっとくるとのは、しっかりディテールを描きこんで突き抜けているからにほかならない。僕の大好きなシアーシャ・ローナンの演技はもちろん素敵なんだけど、彼女が素敵な演技をする機会を与えてくれたグレタには拍手を送りたいな。

 あとは、アメリカにおけるカトリックの描き方かな。なんだか大嫌いなんだけど気になって仕方のない故郷の描き方とほぼ重なっているよね。その意味で、ジーザスと40年来結ばれているのよと言うシスターはよかったな。学生たちからは、少々嫌われているのだけれど、結果的には好かれてしまうキャラって。悪くはない。カトリック的なものとは、もう少し距離をって欲しかった気もするけど、この映画では、まあこのぐらいがちょうどよいかもしれない。
財前

財前の感想・評価

4.5
こじらせギャルのコメディ映画が元カレを抱きしめる場面から見る目が変わる。

特に親目線で見ると後半は感情移入しまくる。

こんな思春期を経験した親世代ほど共感する映画では。

〔Blu-ray〕
an0nym0us

an0nym0usの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

なんだかジワッと泣けてしまった。

いつも思うがままになんてならなくて…
見えない檻の中で、藻搔いてる気分。

目を閉じてる間、瞼の外側がどうなってるか…
私には知る由もない。

そんな時もあったから。

どうってことない何かに苦しんで…
どうってことない何かで救われて…

幸せになりたくて…
幸せになれなくて…

でも実は案外…
幸せだったりする。

後にならないと気付けなかったりして…
私の心はいつも節穴だ。

『愛情』と『注意を払うこと』

それは故郷の風景に似てる。

どうってことない『いつもの風景』

鮮烈さなんて、とうに無くなってたはずなのに…

遠い情景は、こんなにも鮮烈で愛おしい。

日常が立ち塞いでも…
どんな暗闇に迷い込んでも…

心が帰る場所は必ず、自分の中にある。

檻から飛び立てない小鳥が、自分を認めて飛び立っていく…そんな爽やかなラスト。

情緒的で優しい風合いが心地よい良作。
a

aの感想・評価

4.8
期待通り最高にステキな映画だった。家族とのケンカのシーンとか、可愛い街並みとか、女の子が友達の友達に嫉妬しちゃうとことか、恋人とのセックスまでの激しいキスとか、知らないことを知ってしまったときの呆れや哀しみとか、やりたいように人生が思い通りにいかないときの悔しさとか、ドライブで窓から見える変わりゆく景色を彩る音楽とか、子供も大人もそれぞれに問題を抱えていて、忙しすぎたりして素直になれないまま過ぎて行く日常のなかで、本当に大事なものを大事にできる、大事だと言える強さがほしいと思った。自分の中にあるどこにも行き場のない気持ちを代弁してくれた、そんな映画。
「スウィート17モンスター」、「勝手にふるえてろ」、Netflixの「好きだった君へのラブレター」など、近年増えてきたこじらせ女子系の青春映画。本作も、その中の1作と言えそうで、コミカルな前半から、泣かせる終盤への展開も含め、同世代の女性や、同じ感情を持って育った大人の女性に、広く好まれそう。

しかし、母と娘の関係を軸にしたストーリーや、登場する男子のぺラッとした感じの描写は、男目線で見るとやや入り込み辛くもある。

でも、一昔前に良く見かけた所謂リア充系のラブコメなんかよりは断然良いと思うので、主人公の男女を問わず、アメリカにはこの辺のテイストの映画をどんどん作って欲しいと思う。アメリカの田舎町って絵になるよな。
タニ

タニの感想・評価

3.5
卒業前後のティーンの痛々しい感じで思い出すのは「ゴースト・ワールド」ですがそれよりは笑える箇所も多く、周りの登場人物のダサい部分があるんだけど、優しさも滲み出ており、二つマルをつけて、ちょっぴり大人な微笑みの爆弾映画。主人公はいい子ってのが根本にあるので、ちっともイヤな気持ちにならない。その主人公を演じるシアーシャ・ローナンさんのなりきり感のやばさあってこそ。ホントに女子高生にも見えるし、最後には内面も顔も成長してる大学生に見えるんですよ。ニキビとかどうやってんのほんと。「ブルックリン」見た時も思いましたが、この女優さんを見てると女性の末恐ろしさを感じますね。しんみり見るよさ、眠さゼロでございます。(いつもの基準)ちなみに一番笑ったのは代理監督の熱血アメフト演技指導。
>|