女性映画監督のマルゲリータは社会派作品が多く、仕事場では押しが強くスタッフとの間もギクシャクしがち。
私生活では思春期の娘が反抗期真っ最中、最愛の母は入院中だが見舞いに行ってもゆっくりは出来ない、おまけに撮影中の作品に迎えたアメリカ人俳優は全く使えない奴でイライラは最高潮、そこに母親の余命宣告。
撮影現場のバタバタと日常生活の慌ただしさが映し出されていく。
全てに一生懸命取り組んでるように見えるマルゲリータだけど別れた恋人は言う「問題は娘の悩みじゃない、娘から相談されずそれに気付かなかったことだ」ドキッ。
「君は注意深そうでいて身勝手。自分が不満の塊で他人の仕事までぶち壊す。生き方がそうなんだ」ガーン!
マルゲリータが出来なかった事、それは黙って話を聞くこと、問題が解決できなくても一緒に考えること、そして相手の気持ちに寄り添うこと。
人生の悩みは答えなんか出ないことが多い、せめて向き合って話を聞いてくれれば自然と答えは見えて来るのかも知れない。
マルゲリータのお兄さん役はナンニ・モレッティ監督。
もしかしたらマルゲリータは監督自身の姿?
監督のお母さんは多分「人の心に上手に寄り添うことが出来た方」なのでしょう。
アメリカ人俳優のジョン・タトゥーロがピエロの様な存在で一つのエッセンスでした。
filmaの原作欄にジョン・タトゥーロの名前があるけど本当でしょうか?