群青

オオカミ少女と黒王子の群青のレビュー・感想・評価

オオカミ少女と黒王子(2016年製作の映画)
2.5
ウソから始まる人生最初のホンキの恋。



周りが彼氏持ちの友達ばかりで、友達を失いたくないがためになくなく彼氏がいるとウソをついていたエリカ(二階堂ふみ)はひょんな事から街を歩く男の写真を撮ってそれを彼氏としてみせる。しかしその男が同じ高校の恭也(山崎賢人)だと分かり、バレそうになったので、恭也に事情を説明し彼氏のふりをしてもらうことに。優しい恭也だったが実はエリカを犬としてこき使いたいだけだった。


昔、二階堂ふみは宮﨑あおいに似てるなぁと思ってた。今は全然違うけど。


二人の関係性に焦点が当てられているので特にライバルが出てこない。出て来るけどそんなに尺を使われるわけではない、味付け程度だ。味付けつっても恭也に突っかかって来るライバル男役は演技もキャラもひどいので忘れてしまう。一方、エリカを慕っている地味なライバル男はなかなか切ない。優しいだけじゃ振り向いてもらえない、切なすぎるよぉ。

恭也のドSっぷりは面白いけど決定打に欠ける。すぐにわかるが彼は理由があってひん曲がった性格になっている。これをどうやって切り崩すかが見ものなのだが、エリカの性格によって救われており、彼自身は乗り越えられていない。おんぶにだっこである。違う視点から書くと、おんぶにだっこができる相手が見つかった、ということか。
わずかにみせるデレがすごく可愛い。
でもこのデレを可愛く思えるようになるにはリアルだとかなりの茨の道を通らなければいけない。いくら相手が山崎賢人でもここまで尽くす女性はいないんじゃないか。
映画だからこそ愛らしく感じれるキャラだった。

二階堂ふみは可愛さと愛嬌がある。服装のセンスがアレだがせっかく胸が大きいんでもう少しそれが分かる服装が…完全に自分のわがままです、すみません。


それはそうとこの作品、監督がPとJKと同じ人である。
ということでPとJKでも見所として書いたカメラワークがこちらでも光る。
冒頭、エリカは彼氏だとウソをつくために誰か彼氏っぽい写真が撮れないか街中を歩く。そこで恭也を見つけるのだがそれから写真を撮るまで長回しで街を駆け巡る。こういうの少女漫画映画にないよ!いやきっとドラマでもなかなかない!こういう邦画にはない変わったやり方はこの監督のカラーなんだろう。そうと思ってフィルモグラフィーを見たら娚の一生とストロボエッジも!よくよく考えたらそういうショットあったかも!他の作品にも注目だ。
群青

群青