maimai

残酷で異常のmaimaiのレビュー・感想・評価

残酷で異常(2014年製作の映画)
3.9
邦題が少し変わっていて逆に目がいくw
洋題の直訳。
サムネ画像ももう少し他にあっただろう、と思わせる。

ただし、内容は素晴らしい。
最後に、グループセッションで、ヨリになった時のエドガーの表情が、
この映画の全てを語っていると思われる。

映画内の死後の世界では、
人を殺めた当日と同じことを、
毎日毎日繰り返すことに。
ループする毎日。
その中で、自分の都合で大切な人を殺めたことの弁明よりも、大切な人をなぜ殺めてしまったかの反省と、自身のしたことがいかに大きく取り返しのつかないことなのかを深く反省させ、腹落ちするまで理解させる。

グループはおそらく、何かの抽象的なイメージのように思えるが、その作業を繰り返し行うことで、第3者的に俯瞰して自身の行為の本質を深く知るための修行のようなものだ。
逃げたくても逃げれず、
受け入れたものにしか道がなく、
大切な人を守るためにすべき行為は、殺すことではなく何であったか、
を認識させるためにある。
それを悟ったものにしか、新たな扉は開かれないのだ。
死生観を考えるには、とてもいい映画だったと思う。
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