抹茶マラカス

グッドモーニングショーの抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

グッドモーニングショー(2016年製作の映画)
1.3
最初から最後まで擁護しようのない作品。
 冒頭からあかん。ワイドショーと報道の違いを際立たせたいのかもしれないがこの作品の視聴者もテレビ事態の視聴者も完全にバカにしている。
 報道とバラエティの対立が最初は描かれているが、どう考えても報道案件な上に、警察も中途半端に出てくるおかげで全員無能というか、荒唐無稽。立てこもり犯もいっっ所になって出来の最悪な吉本新喜劇を演じていることにしないと説明がつかないことがあまりに多すぎる。立てこもり犯の動機、キャスターを指名した必然性は皆無で、色々やらかすヤツラの因果応報もないのでカタルシスもない。ダイナマイトの解除はどうしたの?ワイドショーの意地より人質の命だろ。そんなことも分からないならメディアなんか辞めてしまえ。
 挙句の果てに結論が、面白くなる為ならワイドショーはなんでもするし、スナッフフィルムになるかもしれないけど勝手に中継するし、警察のいう事にだって守らないし、視聴者投票の数字だっていじくっちゃうけど、それが見たいんでしょ?だから許してね?とフジテレビが制作している作品でいってしまう厚顔無恥。そこにメディアとしての正義は1mmも感じない。正直言って、フジテレビを二度と見る気にならなくなる。BANANA FISHがあるからそういうわけにもいかないが。
 同じ生中継と立てこもりの題材だと「マネー・モンスター」を思い浮かべるがあれだって決して最高の傑作だとは思わなかったが、ハリウッドなら最低限のものができあがるんだなぁと思ってしまう。